古くより東本願寺別院の門前町として賑わいをみせた本寺小路。県央地域の人はもちろん、出張で三条市を訪れた人たちも多く訪れる場所です。平日でもたくさんの人で賑わう、「まんなか」と呼ばれるこの通りは、三条の社交場そのものです。
しかし、本来なら送別会や歓迎会で賑わう春先、街の様子はいつもと違っていました。新型コロナウィルスの感染拡大をうけ、4月には全国に緊急事態宣言が拡大。いつもならどこの店も予約でいっぱいになる時期ですが、今年の街は静まりかえっていました。
緊急事態宣言解除後、少しずつ街に人通りは戻りつつありますが、以前のように大人数で集まることはまだまだ難しいようです。そこで、今回ご紹介するのは、密にならずに一人でもふらりと立ち寄りたくなる本寺小路にある「Sato’s Bar」。ジャズの音色が心地よいシックなバーで、いつもとは違う大人のひとときを過ごしてみてはいかがでしょうか?
素敵な音楽とバードリンクが楽しめる「Sato’s Bar」
東本願寺別院から歩いて2分ほどにあるビルの二階に店を構える「Sato’s Bar」。1987年に開業し、今年で33年目になる、長年地元客に愛されてきたお店です。店内に入ってすぐ目に入るグランドピアノがとても印象的。カウンターとテーブル席がある落ち着いた雰囲気の漂う空間です。
オーナーバーテンダーの佐藤祐一さんは三条市出身。東京にある音楽を専門とする学校でトランペットを専攻し、音楽の教員免許を取得。学生時代にアルバイトをしていたお店でピアノを弾くようになり、ジャズ演奏もするバー経営に興味を持たれるようになったそう。
そんな音楽好きの佐藤さんらしい企画が、毎月第2・第3・第4水曜日に行われるジャズライブ。ジャズの生演奏を聴きながら本格的なバードリンクを楽しめる音楽好きには堪らない贅沢な時間です。
「Sato’s Bar」では、アルコールからノンアルコールまで様々なバードリンクを用意。カウンター奥の棚にはボトルがずらりと並び、ウィスキー、リキュールなど全て合わせると300本ほどあるそうです。
お店の一番のこだわりを伺うと、フレッシュな果実を使うことだと佐藤さんは答えてくれました。
「オレンジやグレープフルーツ、ライムなど。オーダーが入ってから使う分だけ搾るようにしています。そうすることで香りも味わいも格段に違いが出ます」。
季節ごとに旬のフルーツを使ったカクテルも提供し、カクテルだけでもメニューは100種類以上という選びきれないほど。スタンダードなカクテルメニューはもとより、Sato’s Barオリジナルカクテルや、お客様のお好みに合わせたおまかせカクテルも楽しめます。
今回は佐藤さんにおまかせしてカクテルを作っていただきました。女性らしい華やかな「バラのカクテル」はバラのリキュールとカシスリキュール、フレッシュで搾りたてのグレープフルーツを入れシェイカーでシェイク。バラの華やかな香りと、フレッシュなグレープフルーツの爽やかな香りが蒸し暑いこの時期にぴったりです。
中止せざるを得ないライブと、遠のく客層
本寺小路に店を構えて30年以上、常連客の大半は開店当初からのお客様だといいます。年齢的には60~70代の方が主で、その年齢層は新型コロナウィルスに感染すると重症化しやすい分類に当たります。
「以前は常連のお客様が『マスターの顔を見に来たよ』と定期的に訪れてくれていましたが、このような事態になると足が遠のくのは仕方ないと思います。重症化しやすい年齢ともなればなおのことです」
毎月3回開催していたジャズライブを当面中止せざるを得ないということは佐藤さんにとって苦渋の決断でした。「毎回、ライブは大盛況でほぼ満席になってしまうので、今はできる状況ではないと、中止の判断をしました」。
新しい生活様式に合わせたバーのあり方
「今までは60~70代のお客様がメインでジャズライブも楽しみに来てくれる方が大半を占めていました。新型コロナウィルスが落ち着いて来店を控えている方が戻って来るまではもう少し時間がかかるでしょう」
今回、そんな状況を少しでもいい方にシフトチェンジするために三条つなぐプロジェクトを利用してくださいました。
このプロジェクトで「Sato’s Bar」が提供するサービスはバーを訪れたことのない若い人にオススメのもの。バーというと少しハードルが高く感じて入るのを躊躇ってしまう要因の一つに値段がわからないという不安が多いと思います。
「チャージ料と飲み物2杯をセットにした来店券を2,500円で提供します。バーという敷居の高いイメージを少しでも払拭して、若い世代の人たちも『行ってみたい!』と思ってもらえるきっかけになれば嬉しいです」
もちろん感染症対策もしっかりと準備。
「客席を15席から12席へ減らし、消毒用のスプレーを完備。さらには通りに面した窓と入り口の扉を開けて定期的に換気をしています」。
今後は新型コロナウィルスの状況を注視し、ライブも再開していきたいと佐藤さん。以前より少ない楽器編成で行うなど店内が密にならないにように工夫を凝らしていくそうです。
これからは生演奏を楽しみながら、落ち着いた雰囲気でお酒を嗜むことができそうです。
【プロジェクト期間】
2020年6月〜2020年9月30日(本プロジェクトは終了しました。)
【目標金額】
100,000円
・支援額 142,000円(9月23日現在)
・達成率 142 %
【リターン】
来店券 一口2,500円
【お問い合わせ先】
Sato’s Bar
三条市本町2-2-26村山ビル2F
0256-34-7024
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